Q:運転資金は何ヶ月分必要ですか?
これはよく聞かれる質問ですね。
会社は、資金が尽きたとき、言わば資金ショートしたときに倒産をしてしまいます。したがって、手元にある資金はなるべく多い方が良いですが、では実際に運転資金はどの程度ある方が良いのかは、経営者の皆さんは気になるところかと思います。
今回のご質問は「運転資金が何か月分必要か」ということですが、一般的に言われているのは「3ヶ月分」です。その程度、確保できていれば余裕をもって経営ができるかと思います。しかしながら、これはあくまで目安であり、会社のビジネスモデルによって大きく異なります。
例えば、売上が立ってから入金までに6ヵ月かかるようなビジネスでは、3ヵ月分では不十分かもしれません。したがって、今回の回答は、ビジネスモデルによって大きく異なるため一概に「何ヵ月分」とは言えないということになります。運転資金がどれくらい必要かは、各会社が資金繰り表を作成し、自分たちのビジネスに合わせて判断することをおすすめします。
運転資金は、「変動費」と「固定費」に分けて考えると予測がしやすいです。
例えば、以下のような分類が考えられます。
「変動費」売上に応じて金額が変動する
・仕入資金 商品や原材料の購入費用。
・消耗品費 事務用品やその他の消耗品の購入費用。
「固定費」売上に関係なく一定で発生する
・人件費 従業員の給与や社会保険料。
・家賃・光熱費・通信費 事務所や店舗の賃貸料・電気、水道、ガス代・電話やインターネットの費用。
・広告宣伝費 宣伝やマーケティングにかかる費用。
これらの運転資金の計画を行う際には、
以下のポイントを押さえて、正確で現実的な運転資金計画を立てることが重要です。
・資金の内訳 それぞれの資金の使用用途を具体的にする
・必要な期間 資金が何か月分必要なのか、期間を設定して見積もる。
・売上サイトに基づく資金計画 売上が発生してから入金までの期間を考慮し、資金繰りを見積もる。
・不測の事態に備える 予期せぬ支出や売上の遅延に対応できるよう余裕を持たせる。