融資を受けると利息の支払いが大変? オオノ先生の融資相談室

Q:融資を受けると利息の支払いが大変ではないですか?

私は日頃から、なるべく大きな金額をできるだけ多く融資を受けましょうという話をしています。しかし「利息の支払いが大変ではないですか?」とよく聞かれます。

確かに利息は調達コストの一つです。しかしながら、金融機関とのお付き合いのための費用と捉えることもできます。金融機関はお金を貸して、そこから得られる利息が売り上げになります。ですから、彼らの売り上げに貢献することも、良好な関係を築く上で非常に重要です。

では、そのコストはどれくらいかを計算してみましょう。
例えば、1,000万円を利息2%で借りた場合、月々の利息は約8,000円です。もし500万円を借りたとすると、月々の利息はその半分の約4000円です。

このように考えると、確かにコストはかかりますが低金利の時代ですので、金融機関との交際費と見なせば、月々の8,000円や4,000円はそれほど高額ではないと思います。社長の皆さんが1回、もしくは2回の飲食を我慢して、その代わりに金融機関との付き合いをすると考えると、この金額は決して高くないのではないでしょうか。

利息は、金融機関の公式サイトでシミュレーションすることができます。ご希望の借入金額や金利、返済期間などを入力することで、毎月の支払額や総利息額が計算されます。また、スマートフォンでも同様のシミュレーションが手軽にできるアプリが多数登場しています。

ここでは一例として、以下の条件で資金調達をした際の、金融機関ごとの利息金額の目安と特徴をご紹介します。

借入金額:1,000万円
返済期間:5年(60ヶ月)
返済方式:元金均等 (端数切捨)

日本政策金融公庫
利息相場:約1~2%%台
利息総額:約25~50万円(月5,000~8,000円程度)
日本政策金融公庫で融資を受ける特徴は、政府系金融機関として新規事業や中小企業へのサポートを重視している点です。特に、創業間もない企業や信用力が不足している場合でも、低金利で融資を受けやすく、長期の返済期間が設定されることが多いです。

・銀行のプロパー融資
利息相場:約1~3%台
利息総額:約25~80万円(月4,000~14,000円程度)
銀行のプロパー融資の特徴は、銀行が独自に審査し、保証協会を利用せずに提供する融資であることです。これにより、企業の信用力や業績が厳しく評価され、高い信用力が求められます。

・信用金庫の融資
利息相場:約1~2%台
利息総額:約25~50万円(月5,000~8,000円程度)
信用金庫の融資は、地域密着型の非営利金融機関として、地元企業や個人事業主を支援することに重点を置いています。銀行に比べて審査が柔軟で、地域貢献が期待される事業に対して積極的に融資を行う傾向があります。また、無担保や無保証人での融資も可能な場合があり、地元との信頼関係が融資の成功に影響します。

※あくまでも目安であり、実際の利息金額は、お取引される金融機関、お借入日、金額、ご返済期間、金利等の条件により異なります。

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