融資を受ける上で、事業計画はどのくらい重要ですか? オオノ先生の融資相談室

Q:融資を受ける上で、事業計画はどのくらい重要ですか?

どのくらい重要ですか?というご質問ですね。結論から申し上げますと「非常に重要」です。
事業計画書は、融資を受ける上で非常に重要な役割を果たします。大企業や既に複数の金融機関から融資を受けている企業であれば、必ずしも事業計画書が必要ない場合もあります。しかし、多くの中小企業にとっては、現在の決算書だけでは資金調達が難しいことが多く、特に資金繰りに悩んでいたり、新しいチャレンジのための資金が必要な場合には、事業計画書を作成する必要があるでしょう。

また、事業計画書を作成することで、自社の将来の成長や改善の見通しを具体的な数字で示すことができ、これが金融機関にとっての信頼材料になります。将来的にどれだけのキャッシュフローが見込めるかや、その資金のうちどの程度が返済に充てられるかなどが含まれ、金融機関の担当者に返済能力をしっかりとアピールするための要素が詰まっています。

さらに、事業計画書をパワーポイントなどのビジュアル資料だけでなく、できればエクセルを使って積み上げ式の詳細な数字を盛り込むことをお勧めしています。このようにして作成された計画書を紙にプリントアウトすることで、担当者が上司や審査部などへ持ち回りしやすくなり、資料としての信頼性も高まります。このような細かな手間をかけることで、金融機関としても、内部のコミュニケーションが円滑になり、融資の承認が得やすくなるというメリットがあります。
ぜひこのような点を意識した上で、事業計画書を作成してはいかがでしょうか。

事業計画書を作成する際、いくつか重要なポイントがあります。
まず、適切なフォーマットを選ぶことです。特に初年度は月次での収支予測ができる形式が望ましく、毎月の売上や経費の予測を明確にすることで、事業が安定軌道に乗る可能性を金融機関に示すことができます。
次に、具体性と一貫性が求められます。例えば「小売店を開業する」と書くだけでなく、「最先端の流行を熟知したバイヤーが厳選した生活雑貨を、低価格で提供する」と具体的な言葉を使い記載することで計画に説得力が増します。また、マーケティング、人員配置、財務計画などが互いに整合していることも大切です。
読み手のことを意識して、図表を用いてわかりやすくまとめると良いでしょう。Excelなどを活用すれば計算や修正が容易となり、特に資金計画では実際の数値と現実的な根拠を示すことが重要です。
これにより、計画の実現可能性を金融機関にしっかりアピールできることでしょう!

アバター画像
セブンセンスビズマガジン編集部をフォローする