部門別会計って何? 七田扇子の分かった気になる経理用語

部門別会計

  • 会社を複数の部門に分けて、それぞれの会計を独立して管理する方法です。
  • 各部門が独立して運営されるため、迅速な意思決定が可能になり、責任も明確になります。
  • 部門間の業務が重複し、コストが増えることがあり、部門間の競争が生じる可能性があります。
  • 製品・サービスや地域ごとに部門を分けて管理することが一般的です。

簡単にいうと?

七田扇子<br>(シチダセンス)
七田扇子
(シチダセンス)

部門別会計は、会社をいくつかの部門に分けて、それぞれの部門が自分たちの収入と費用を管理する方法です。これを使うと、どの部門がどれだけ儲かっているかや、どれだけお金を使っているかをはっきりと知ることができます。

例えば、Appleという会社は、iPhoneを作る部門、Macを作る部門、iPadを作る部門など、製品ごとに分かれています。それぞれの部門が独立して仕事をしていて、どれだけの売上があって、どれだけの費用がかかったかを管理しています​。

その他にも、マクドナルドは、アメリカの部門、ヨーロッパの部門、アジアの部門など地域ごとに分かれています。それぞれの地域でメニューや宣伝方法を工夫して、地域のお客さんに合ったサービスを提供しています​。

この方法の良いところは、部門ごとに自分たちで決めて動けるので、早く決断ができることです。また、どの部門が上手くいっているかをすぐに見つけられるので、会社全体の管理がしやすくなります。

もっと詳しく!

部門別会計には、P/L(損益計算書)だけを作成する場合と、B/S(貸借対照表)まで含める場合の二つがあります。

P/Lは、各部門の収益や費用を明確にするためのもので、各部門がどれだけの利益を出しているかを把握するために使用します。これにより、どの部門が効率的に運営されているかを判断し、収益性の高い部門にリソースを集中させることができます。また、部門ごとの業績評価がしやすくなるため、各部門の責任が明確になり、経営者は戦略的な意思決定を迅速に行うことが可能です。

一方、B/Sは、各部門の資産、負債、純資産を明確にするためのもので、部門ごとの財政状態を詳細に把握するために使用します。これにより、各部門の資金繰りや資産の有効活用度を把握し、資金管理や投資の意思決定がより精緻に行えるようになります。部門ごとのB/Sを作成することで、各部門の財務健全性を評価し、リスク管理がしやすくなります。また、資産や負債の内訳を明確にすることで、各部門の財務的な強みや弱みを把握し、全社的な戦略を立てやすくなります。

P/Lのみを使用する場合は主に短期的な収益性の評価に重点を置きますが、B/Sを含める場合は長期的な財務健全性の評価とリスク管理にも対応することが目的となります。
日本の中小企業が部門別管理を行う際は、P/Lのみを採用することが多く、B/Sを含める管理方法は、大企業や財務状況の詳細な把握が必要な場合に多く採用されます。

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